瓔珞迷<エイラク・ミイ>

瓔珞<エイラク>ファンの自己満足メモです。

『瓔珞』第十一話・だまし合い

要点・みどころ

1.瓔珞と嘉嬪の騙し合い 2.きらびやかな茶会

 

あらすじ

前半・・・皇后は愉貴人に気分転換をさせようと遊園に連れ出したが、そこには高貴妃と嘉嬪が待ち伏せていた。嘉嬪は隙を見て高貴妃の愛犬をけしかけて襲わせ、愉貴人はまたも恐怖で体調を崩してしまった。そこで皇后はお見舞いに高価な漢方薬の真珠粉を愉貴人に贈るが、瓔珞はその真珠粉が偽物にすり替えられていることを見破る。愉貴人の侍女・芳草が嘉嬪にたぶらかされ、裏切っていたのだ。策略家の嘉嬪に打ち勝つため、瓔珞は騙されているふりをするよう愉貴人に提案する。

後半・・・皇后は乾隆帝から貴重なライチの木を贈られて喜び、実が熟したら茶会を開いて妃嬪たちに振る舞うと決めた。瓔珞はその木の管理を任され、茶会まで厳重に管理する。そしていよいよ茶会が開かれる日、芳草が新しい偽物の真珠粉を受け取りに行くことになった。瓔珞はそのやりとりの現場に乗り込んで証拠を押さえようとしたが、袋の中身は何の関係もない香草だった。嘉嬪もまた、瓔珞の策に騙されたふりをしていたのだった。瓔珞はおびき出されたことを悟り、ライチの木のもとへ急ぐ。


登場人物

魏瓔珞
 皇后に付き添って、愉貴人とともに遊園に出かける。雪球に襲われると、果敢に蹴り飛ばして追い払った。高貴妃が激怒して処刑すると騒いでも、「世継ぎを害したと噂されないよう、高貴妃を守ったのだ」と述べて黙らせた。
 皇后から真珠粉を預かり、愉貴人に届ける。その際、芳草の爪が黄色に染まっているのを見て、真珠粉を偽物とすり替えていることを見抜いた。芳草に真実を吐かせ嘉嬪の策略だと知ると、証拠を得るために騙されたふりを続けることを提案した。
 皇后からライチの木の管理を命じられると、一度は明玉のために断ったが、手際よく木になっている果実の数を確認し、厳重に管理した。茶会当日、阿双に執拗に足止めされると、ライチの木が狙われていることを察知し、急いで木の元へ向かった。

 

富察皇后
 愉貴人を気遣い、気分転換に遊園に誘う。高貴妃一行に出くわすと愉貴人を守ろうとし、瓔珞の言葉に同調して高貴妃に嘉嬪を暴走させないよう警告した。この件で再び体調不良に陥った愉貴人に、高価な真珠粉をお見舞いに贈った。
 乾隆帝から貴重なライチの木を贈られると喜び、茶会でふるまうことを決める。木の管理を申し出た明玉を無視し、瓔珞にそれを命じた。

 

愉貴人
 もともと気が小さい性格でもあるのか、度重なる災難のためにひどく臆病になっている。
 皇后の誘いに応じて御花園に向かったものの、苦手な犬を見かけ思わず引き返そうとした。しかし高貴妃に見つかり、仕方なく挨拶をしたものの雪球に襲われ倒れこんでしまう。瓔珞が助けてくれたものの、再び体調を崩し寝込んでしまった。
 長年仕えている芳草が裏切っていたことを知り、ショックを受ける。嘉嬪の悪行を皇后に明かそうとしたが、瓔珞の策に乗って騙されているふりをすることにした。

 

芳草
 愉貴人に長年仕えていたが、嘉嬪から「愉貴人は乾隆帝から冷遇されているため女官たちも冷遇されるだろう」と脅され、儲秀宮へ異動させてもらう代わりに協力していた。愉貴人が雪球に襲われたときにはすでに嘉嬪と通じており、大げさに怯えたふりをして助けなかった。
 瓔珞に真珠粉を偽物とすり替えていたことを追及され、最初は(嘉嬪の指示で?)母親の治療費のために本物を売ったと証言したが、本当は有害な染料を混ぜた偽物を愉貴人に飲ませていたと真実を吐いた。この罪を許してもらうため今度は瓔珞の策に協力するが、阿双に愉貴人の症状を誇張して伝えてしまい、嘉嬪に嘘だと見抜かれてしまった。

 

高貴妃
 嘉嬪が自分の子のために雪球を利用した挙句、失敗して皇后に教育不足だと嫌味を言われて激怒した。しかし、まだその裏に策略を巡らしていることを知り、様子を見ることにした。
 皇后の開いた茶会に参加したものの不機嫌そうにし、乾隆帝が自分にはライチを一粒も贈ってこないことを愚痴った。

 

嘉嬪
 出自が卑しく皇子も軽んじられているため、高貴妃を後ろ盾にしながら策を弄して保身に躍起になっている。
 愉貴人が皇后と遊園に出かけると聞き、高貴妃とともに御花園で待ち伏せしていた。雪球をけしかけ襲わせるも、瓔珞に邪魔をされ高貴妃を激怒させてしまう。しかしこれはきっかけに過ぎず、芳草を使って皇后が愉貴人に真珠粉を贈ったことを知ると、偽物の真珠粉を渡して飲ませた。それが露呈して、女官が本物を銀子に換えてしまったことにするか、皇后の陰謀に仕立て上げるつもりでいた。
 阿双を通じて芳草の報告を聞き、あまりに重い症状が出ていることに違和感を覚え、瓔珞の策略を見抜く。追加の貝殻の粉を受け渡す日をお茶会の当日にし、瓔珞をおびき出した。

 

阿双
 嘉嬪の言う通り茶会の当日に芳草を呼び出し、偽物の真珠粉に見せかけた守り袋を手渡した。瓔珞を足止めしようとしたがうまく行かず、真実を漏らした芳草を平手打ちし恨み言を言い残して去って行った。

 

明玉
 すでに皇后の信頼を失っており、ライチの木の管理を申し出たが無視され、瓔珞を卑怯者呼ばわりした。

 

爾晴
 瓔珞が手際よく仕事をこなす様子を見て、謂れもないことを言う明玉に「彼女が重用されるのは当然だ」とたしなめた。

 

珍珠
 瓔珞の手伝いでライチの木の世話をしながら、貴重な実を食べてみたいとこぼした。

 

乾隆帝
 貴重なライチを新鮮なまま皇后に食べさせたいと、木を桶に植え替えて船で運ばせ、中でも最良の木を皇后に贈った。皇后がその木の管理を瓔珞に任せたことに不服そうだったが、結局なにも言えなかった。

 

嫻妃
 弟の治療費を工面するため、かつて俸禄を分けてあげた自分より身分の低い妃嬪たちのもとへ行き、銀子を貸してもらえないかと頼んでまわっていた。しかし協力してもらえず、困っていたところに純妃が現れる。これ以上、弟を待たせるわけにはいかないと銀子を借りようとしたが、純妃から皇后の派閥に入るように言われると、初心に反することができず断ってしまった。

 

純妃
 嫻妃のもとへ銀子を持って現れ、貸す代わりに皇后の派閥にはいるように持ちかける。頑固な嫻妃に拒否され、皇后のもとへ向かった。

 

袁春望
 師匠に気に入られて太監のなかでもそれなりの立場にいたようだが、珍児に罪を被せられて肥桶運びにまで落ちぶれてしまう。かつての仲間たちにリンチされ、食事にもありつけず、仕方なく雪球のエサを盗んで食べた。

 


メモ

真珠粉
 漢方薬として、鎮痛や不眠症の改善、滋養強壮のために用いられる。美容のために西太后も服用していたとか。粉末をお湯などに溶かして飲んだり、錠剤にして飲む。芳草は嘉嬪に言われ、ただの貝殻の粉と有害な染料を使った偽物の真珠粉を愉貴人に飲ませていたが、爪が染料で汚れていたために瓔珞に見破られてしまった。

 

肥桶(こやしおけ)
 紫禁城にはトイレがなく壺のような便器(皇帝はおまる)に排泄し、中身を肥桶で運んで処理した。

 

呉総管と李玉
 ライバル関係? 皇帝お付きの李玉の方が上? また、呉総管は瓔珞のことを「璎珞姑娘(瓔珞お嬢さん)」と呼んでいたので、やはり刺繍女官よりは各宮殿の女官(侍女?)の方が上になるっぽい。

 

三月紅
 ライチの品種のひとつで、その名の通り三月下旬に実をつける(通常は夏)。ライチは雪や霜に弱く、氷点下以下では越冬できない上、生育には多くの水を必要とするため、熱帯の気候である中国南部が主産地。楊貴妃の好物としても有名で、彼女を愛する玄宗皇帝が少しでも新鮮なものを食べさせようと、馬を酷使して長安まで果実を運ばせた逸話が残る。乾隆帝は皇后のため、木を桶に植え替えて水路でひと月かけて北京まで運んだ。

 

水路
 京杭大運河?北京と杭州をつなぐ世界最古の人工運河(610年完成)。中国大陸の南北をつなぐ重要な運河で、特に明~清では海賊や密貿易の対策に海路交通を禁止していたため重要度が増した。高貴妃の父親・高斌はこの運河や河川の管理をする大臣なので、その地位の高さと有能さがうかがえる。

 

安胎薬
 その名の通り、胎児を安定させる効能のある漢方薬

 

清菊飲
 桑菊飲?菊花茶?ともかく菊は体内の熱を下げる効果がある。

 

乾隆帝と皇后
 いちゃいちゃはご褒美です。いいぞもっとやれ。