瓔珞迷<エイラク・ミイ>

瓔珞<エイラク>ファンの自己満足メモです。

『瓔珞』第二十六話・身分違いの恋

要点・見どころ

1.傅恒と瓔珞と乾隆帝 2.皇后ご懐妊

 

あらすじ

前半・・・長春宮にやってきた傅恒は、なぜか緊張した面持ちをして瓔珞のことを避ける。実は彼女との婚姻を決意し、その想いを伝えに来たのだった。まずは姉の皇后に、この身分違いの婚姻を両親が許すよう説得してほしいと頼む。皇后は瓔珞の頑固な性格をよく理解しているため難色を示したが、彼の意志は固かった。その陰で偶然、その傅恒の熱い想いを耳にした爾晴は瓔珞に嫉妬する。それを明玉に愚痴ると、彼女は「陛下に見初められれば、瓔珞よりも幸せになれる」と冗談を言うのだった。

後半・・・皇后の懐妊が判明し、あの乾隆帝も日々ご機嫌だった。その裏で傅恒と瓔珞も互いの想いを確かめ合い、喜びに満ちていた。しかし、傅恒が乾隆帝に瓔珞への想いを打ち明けた途端、暗雲が立ち込める。乾隆帝は瓔珞が玉の輿に乗るため、傅恒をたぶらかしたと主張。それを証明しようと長春宮に向かうが、爾晴にお茶をこぼされ着替える羽目になる。そこで着替えを手伝わせるため強引に瓔珞を呼び、栄華をエサに自分を誘惑させようとした。しかし頑なに拒まれ、乾隆帝の怒りは頂点に達してしまう。


登場人物

魏瓔珞
 傅恒を横取りしたと訴えてきた明玉に、まずはその恋心を本人に伝えてから文句を言うように反論する。しかし、思わず掴んだ腕を怪我していることを知り、葉天士から教わった指圧を施して距離を縮めた。
 七夕(恋人の日)にちなんで想いを伝えにきた傅恒に対し、そもそも七夕を知らなかったため、意図を汲み取れず怒らせてしまう。しかし後日、改めて訪れた彼に手作りの香り袋を贈って仲直りし、さらに彼から愛の告白をされ感激する。
 爾晴から乾隆帝の着替えを手伝うように言われるも、手近な太監に衣を渡すだけで去ろうとした。しかし乾隆帝から命令され、仕方なく衣を脱がせて着替えを手伝った。そこで傅恒に近づいたのは邪な目的があるのだろうと疑われると真っ向から否定し、なぜ自分に対してだけ当たりが強いのかと逆に尋ねた。「皇帝である自分を誘惑すれば、欲しいものすべて与えてやる」と迫られるも拒否し、乾隆帝を激怒させてしまう。

 

明玉
 傅恒が瓔珞のことを好いているため、自分の恋が結ばれないと知って瓔珞に八つ当たりした。しかし、たとえ瓔珞がいなくても結果は同じだったと思い返し、あっさりと確執を解いた。爾晴から、新参者の瓔珞が傅恒に嫁ぐかもしれないと聞かされても、あっけらかんと「爾晴なら陛下に見初められて、もっと幸せになることもできる」と軽口を言った。

 

富察皇后
 傅恒から瓔珞を娶りたいと告げられ、驚きのあまり声を荒げた。両親の説得ならばできるだろうが、瓔珞がいまだ宮仕えの最中であることや、頑固な性格であるため無事に話が進むかどうか心配した。
 突然倒れたものの、それは懐妊によるものだと判明する。大喜びで大々的に祝おうとする乾隆帝を落ち着かせ、男の子でも女の子でも、皇太子に建てられなくても良いから、とにかく健康に育ってくれればと願った。
 かつて、嫻妃の弟を助けるため牢獄に医者を遣わせたが、純妃に説得され、名声を守るために医者を呼び戻してしまったことを後悔している。嫻妃に謝罪したいと考えていたが、それも純妃に止められてしまう。

 

純妃
 嫻妃の弟を救うため皇后が牢獄に医者を遣わせた際、それでは皇后が嫻妃に恩を売ったと噂され名声を傷つけてしまうと説得し、医者を呼び戻させた。それを後悔して嫻妃に謝ろうとする皇后を、慌てた様子で止めた。

 

嫻妃
 皇后のご懐妊を知って、お祝いのため長春宮に急いだ。しかしその道中で高貴妃から意味深な言葉を投げかけられ、さらに張院判からもしかしたら弟を救えていたかもしれないと聞かされる。長春宮に入ると聞こえてきた会話から、皇后が自分の名声が傷つくことを恐れて張院判を呼び戻し、茶会で銀子を授けるという遠回しな方法を採ったことを知り、それがもともと純妃の考えであったことを知らず皇后を恨む。

 

高貴妃
 長春宮に急ぐ嫻妃とは逆方向に向かいながら、家族を失ったばかりの彼女に嫌味を言った。さらに、まるで皇后の善行は偽物であるとでも言うような、意味深な言葉を言い残して去った。

 

爾晴
 仲が悪かったはずの瓔珞と明玉が打ち解けた様子を盗み聞き、複雑な表情を浮かべる。さらに、傅恒が瓔珞を娶りたいと考えていることを知り、嫉妬する。それは、祖父が高官で本来ならば宮仕えをしなくても良いはずの自分が、長年誠意を尽くして皇后に仕えてきたにも関わらず、新参者の瓔珞の方が先に良い嫁ぎ先を見つけたことに対する嫉妬だった。しかし明玉の冗談をきっかけに、乾隆帝に見初められれば出し抜けると思いつく。
 乾隆帝長春宮にやってくると、懐妊した皇后のお世話で疲れたふりを(罰を免れるため?)してお茶をこぼし、李玉が見つからないと嘘をついて着替えを手伝って接近しようとした。しかし乾隆帝が瓔珞を呼びつけたため、さらに嫉妬の念を強める。瓔珞が身重の皇后を裏切って乾隆帝に媚びを売ったと思わせようとしてか(orせめて傅恒との縁談を壊そうと思って?)、皇后に瓔珞を陛下に仕えさせてはと提案した。

 

傅恒
 瓔珞に復讐心を捨てて幸せになってもらいたいという思いから、自分で娶って生涯守ると決心する。正妻として迎えるつもりだったが、身分が違いすぎるため両親に反対されるだろうと考え、姉の皇后に説得を依頼した。難色を示した皇后に対し、瓔珞以外を娶るくらいならば独身を貫く覚悟だと語る。
 恋人の日でもある七夕にちなんで、瓔珞に想いを伝えるつもりだったが失敗してしまう。お互いに意地を張って口論になるが、彼女から香り袋を贈られたのを機に、ようやく素直になって想いを伝えた。
 乾隆帝にも瓔珞を娶りたいと告げるが、猛反対に遭う。誤解を解こうと決して引き下がらず純粋な愛情だと訴えたが、乾隆帝の神経を逆なでするばかりだった。

 

乾隆帝
 皇后の懐妊を知り、きっと永璉の生まれ変わりだと手を叩いて大喜びした。大々的に祝うと子の福を奪ってしまうと言われ、自重したがその喜びは隠しきれず、お腹の子への期待が誰の目にも明らかだった。
 頻繁に長春宮へ行く傅恒を怪しんでいたところ、海蘭察から女官の中に想い人がいると聞かされる。消去法で爾晴だと決めつけ、試そうとしたところ彼を困惑させてしまう。本当の想い人が憎たらしい瓔珞だとがわかると、栄華のために瓔珞が誘惑したのだろうと激怒。傅恒の意見も聞かず、瓔珞の本性を暴くために長春宮へ向かう。
 爾晴がお茶をこぼして衣が濡れたため着替えようとしたが、李玉が見つからないというので瓔珞に手伝わせるよう命令する。彼女の手を強引に引き、栄華が欲しくば傅恒ではなく自分を誘惑しろと迫るが、拒絶されて衝立を蹴とばすほど憤る。そして二度と傅恒に近づくなと言い捨てるように命じて去って行った。

 

李玉
 激怒する乾隆帝を刺激しないよう、傅恒に瓔珞への想いを否定するように勧めた。

 

海蘭察
 傅恒が頻繁に長春宮へ行く理由について、詳細までは言わなかったが想い人がいることを乾隆帝に明かした(良かれと思ってなのだろうなぁ…)。


メモ

女児節
 古代中国での七夕の別名。女の子がお裁縫など芸事の上達を祈る祝日のため、こう呼ばれる。

 

議政大臣
 雍正帝が軍機処を置く以前、清朝の最高合議機関(国会や内閣のようなもの)だった議政王大臣会議の構成員。基本的には高級な官職に就いている役人が兼任する。爾晴の祖父は刑部尚書と兼任しているらしい。

 

旗主
 皇族のこと。

 

沈世楓
 布政使などの地方官を勤めた人物。『十笏斋诗』という詩の作者らしい?

 

来保
 爾晴の祖父?工部尚書から刑部尚書となったものの、経験不足を沈世楓から指摘されたという(乾隆帝の嘘?)。史実でも実在はするが、爾晴のモデルとなった人物との血縁関係はない。

 

傅恒と瓔珞と乾隆帝

〇瓔珞との出会い
傅恒・・・偶然、瓔珞が男をそしるような発言をしているのを耳にし、注意するもうまく弁明するのでかえって感心する(第4話)。他の女官にキャーキャー言われても無視していたのに、瓔珞には足を止めた。

乾隆帝・・・霊柏を叩いていたため罰を与えようとしたが、口車に乗せられうっかり見逃してしまう(第3話)。ただその時は顔も見ておらず、魏瓔珞という人物としては認識していない。

 

〇再会
傅恒・・・長春宮で、紛失した玉佩を瓔珞が持っていることを知り、声をかける。気安く「若様」と呼んで笑いかける瓔珞を、冷たく遠ざけた(第8話)。最初に出会ったときの出来事を忘れている?

乾隆帝・・・大胆にも世祖を批評していた挙句うまく言い逃れた瓔珞こそ、かつて霊柏の件で自分を騙った者だと知る。口のうまい危険人物が皇后に取り入ったのは、良からぬ目的があるはずだとして皇后に警告する(第10話)。傅恒を殺そうと皇后に取り入ったのだから、当たらずも遠からず・・・。

 

〇その後
傅恒・・・何度も危険な目に遭わされ警戒心を強めるが、そのたびに身体的に密着するため意識してしまう(第10話)。海蘭察にも、瓔珞は傅恒を好きなはずだ(湯たんぽの件)とからかわれる。

乾隆帝・・・茶会で瓔珞に騙され利用されたと気付くも、皇后を守るためにしたことだとして見逃す(第12話)。冷酷な乾隆帝が許すと知って、李玉たちは陛下が瓔珞を見初めたのではと怪しむ。

 

〇転機
傅恒・・・偶然にも怡親王の策略から瓔珞を守り、お礼を言われるとその笑顔にうっとり(第14話)。しかしその直後、祭祀を利用して陥れられそうになり、瓔珞の敵意を確信して潔白を訴える(第15話)。姉の仇ではないとわかった途端に無愛想になった瓔珞に対し、雪球をかくまっていた(第13話)優しさを知って惹かれ始めていることを明かし、そちらから接近してきたのに急にそっけなくするのは無情だと訴えた。

乾隆帝・・・皇后と純妃の秘密を明かそうと長春宮に乗り込んだところ、瓔珞があからさまにわざとぶつかってきたので、成り上がるために自分の気を引こうとしたのだと誤解する(第16話)。恥知らずだと罵り、疥癬を患ったときも瓔珞が看病しようとすると最初は拒絶した(第19話)。しかし意外と気が利いて、細やかに世話をしてくれる瓔珞を意識し、依存して看病させたがるまでに。

 

〇個人的考察
傅恒・・・初対面はノーカン。瓔珞が復讐のために油断させようと、誘惑じみたことをしたことが結果的に効いていたといって良いのでは。惹かれたきっかけは雪球に向けた本物の笑顔と言っているので、どうして自分には偽物の笑顔なのだろう、なんだか悔しい、本当の姿を知りたい……!という欲望もあったかもしれない。あと、名門の御曹司なので普段周囲にいるのは、教養が備わったおしとやかな女性ばかりだと思うので、瓔珞のごり押しに弱かった説を私は推したい。

乾隆帝・・・一種の「殺したいほど好き」というやつ?皇帝として黒と言えば白も黒になる世界に生きてきて、瓔珞は決して認めず、それどころか言葉巧みに操って白と言わされてしまうような危うさは、憎らしくも刺激的だったのでは。その憎い女が実は自分に気があるとわかり(誤解)、少し得意げのような気持ちで、いつでも自分がどうにでもできると思っていた……のに、本当は傅恒が好きだなんて!!!

瓔珞・・・もともと権力というものに反抗的な性格でもあるけれど、乾隆帝は大好きな皇后を苦しめる存在だからなおのこと嫌いだったろう。傅恒に対しては、最初は本当に姉のことしか頭になく、復讐のために殺そうとしていたけれど……おそらく、第15話で想いを告げられてようやく意識するようになったのでは。私個人的には、裕太妃の刺客に襲われたときに颯爽と助けてくれたのがめちゃくちゃ恰好良かったので、瓔珞もそこが決め手になったんじゃないかなぁなんて。