瓔珞迷<エイラク・ミイ>

瓔珞<エイラク>ファンの自己満足メモです。

『瓔珞』第二十七話・因果の稲妻

要点・見どころ

1.恋か復讐か

あらすじ

前半・・・皇后を裏切るわけにはいかないと、瓔珞は妃嬪になることを拒否した。それによって乾隆帝を怒らせたことはすぐに宮中に広まり、傅恒も案じて困っていないかと瓔珞に尋ねる。しかし、瓔珞は彼を拒絶し、婚姻より復讐を優先させると宣言した。そしてある激しい雷雨が予想された夜、瓔珞は特注の窓紗で覆われた寿康宮に乗り込んだ。騒ぎを聞きつけた野次馬の前で、瓔珞は裕太妃が姉を殺したと暴露する。そして轟く雷に向かって罪を裁くよう祈ると、まさに一筋の稲妻が裕太妃を打ったのだった。

後半・・・念願の姉の敵討ちを果たした瓔珞。翌日、裕太妃に手を下したことを皇后に追及されるが、自分ではなく天が罰を下したのだとそしらぬ顔をする。今まで皇后は何度となく瓔珞を許してきたが、しかし今回ばかりは違った。問答無用で辛者庫への追放を言い渡したのだ。瓔珞は涙ながらにその命令を聞き入れ、すぐに荷物をまとめて長春宮を後にする。直後、瓔珞の関与を知って怒り狂った乾隆帝がやってくる。皇后が瓔珞を追放したのは、彼女を逃がすための苦肉の策だったのだ―――。


登場人物

魏瓔珞
 皇后から妃嬪になるかと問われ、迷わず断った。それは、恩師であり実の姉にも等しい皇后に一生仕えて恩返しをするという誓いを守るため、そしてそんな大切な皇后の夫に嫁ぐのは裏切りに値するという考えからだった。それを涙ぐみながら語り、皇后との絆を確かめ合った。その後、爾晴が妃嬪云々の提案をしたこと知り、自分はもちろん、たとえ誰であってもそのような裏切りをさせないと警告した。
 乾隆帝を怒らせても婚姻をあきらめていない傅恒に対し、自分も好きだということは認めたものの、やはり身分が釣り合わないと言って彼を拒絶した。またさらに、復讐を邪魔するならば容赦しないと脅した。しかし去り際には、「あなたのためだ」と言い残す(復讐を決意し、それによって傅恒を巻き込むことを恐れた?)。
 激しい雷雨になるという夜に、寿康宮に乗り込んだ。大声で裕太妃を屋外に呼び出すのと同時に野次馬を集め、和親王と裕太妃の罪を暴露した。予報通りに雷が轟き始めると、天に向かって裕太妃が嘘を言っていないか裁いてくれと祈り、本当に雷が落ちて裕太妃が息絶えると、人々に「天罰が下った」と叫んで聞かせた。ようやく姉の敵討ちを果たし、その遺灰を魏家の墓ではなく宮中の井戸に葬った。
 皇后に呼び出されるとしらを切ろうとしたが、皇后から辛者庫への追放を言い渡されると、泣いて「せめてお産までは皇后を守りたい」と訴えた。しかし皇后の真意を汲み取ってか、あっさりと引き下がり、荷物をまとめて長春宮を去る。その際、明玉に誰も信じず、自分の代わりに皇后をしっかりと守るようにと託した。

 

爾晴
 瓔珞を乾隆帝に仕えさせてはと皇后に提案したが、瓔珞本人がそれは忠義に反すると言って断ると、その通りだと同意した。その後、瓔珞から責められると、いつもの穏やかな調子で適当に言い逃れた。

 

明玉
 かつての瓔珞との確執はすっかり解け、瓔珞が長春宮を追われると泣いて引き留めようとした。瓔珞からしっかりと皇后を守るように言われると、爾晴もいるから大丈夫だと答えたが、自分以外は信じてはいけないと忠告を受けた。

 

富察皇后
 爾晴からの提案をそのまま、瓔珞本人に望むかどうか意見を求めた。彼女がそれは忠義に反すると言って断ると、見込んだ通りだと喜び、不公平にならないよう立派な嫁入り先を探すと約束する。
 裕太妃が雷に打たれたとき現場に瓔珞がいたことを知ると、本人を呼び出して問い詰めた。瓔珞がしらばっくれても許さず、問答無用で辛者庫への追放を言い渡した。すがりついてきても冷たく突き放したが、彼女が去ると涙を流し、ひどく落ち込んだ様子だった。
 乾隆帝がやってくると、瓔珞は裕太妃の件とは無関係だと告げる。なぜ異常なまでに彼女をかばうのかと問われると、「彼女は私の希望だから」と答えた。

 

嫻妃
 傅恒にゆかりのある『四景山水画』を貸して欲しいと純妃に頼んだところ、模写を渡されたため、純妃が皇后に尽くしている狙いについてなにか感じ取ったようだ。

 

純妃
 嫻妃に貸して欲しいと言われた山水画を、「いずれ皇后に返すものだから」と言って貸さず、自分が模写したものを渡した。

 

徳勝
 著しい雷電が起こるため気を付けるよう、各宮殿に伝えまわっていたところ、瓔珞に出くわしてあからさまに顔をしかめた。乾隆帝を拒絶して怒らせた彼女に、紫禁城から逃れられるはずもないし、陛下は天下一の美丈夫なのだから断るなんておかしいと話した。

 

傅恒
 たとえ乾隆帝に反対されても瓔珞を娶りたいという思いを変えず、瓔珞本人にもそれを伝えた。しかし、彼女が復讐の方が大切だと言って拒絶し、これからは距離を置いてくれと言われるとただ立ちすくんだ。

 

裕太妃
 騒ぎを聞きつけて宮殿から姿を現し、罪を暴露する瓔珞に黙るよう圧をかける。彼女から仏に誓えと言われると、自分は善行を積んできた善人であり、やましいことなど何一つないと誓った。なおも引き下がらない瓔珞を慎刑司に送るように太監に命令し、宮殿に戻ろうと窓紗に触れた途端、雷を受けて息を引き取った。

 

百霊
 寿康宮に無断で入ってきた瓔珞を見つけ、太監たちに連れ出すよう命じた。裕太妃が雷に打たれて亡くなると錯乱し、乾隆帝の質問にも正しく答えられなかった。

 

親王
 病を押して寿康宮にやってきて、母親の棺にむかって悲痛な叫び声をあげた。

 

乾隆帝
 裕太妃が亡くなったと聞きつけ、何があったか百霊たちに尋ねた。瓔珞が関与していることがわかると激怒し、長春宮へ押しかけた。しかし、すでに皇后が辛者庫に逃していたことを知ると、なぜそこまでしてかばうのかとさらに憤った。

 

李玉
 百霊は死を目の当たりにして錯乱しているため、証言は信用できないと乾隆帝に話した。


メモ

欽天監
 明~清の時代、天文関係を担った官庁。天体観察や暦の作成、天気予報などを行った。

 

井戸
 瓔珞が姉から聞かされた通り、明の時代の後宮の女性は亡くなった際に親族がいなかった場合、火葬されて遺灰を宮中の井戸に葬られていたらしい。瓔珞は離れ離れにならないようにと姉の遺灰を井戸に葬ったが、自分も生涯宮中で暮らすつもりでいる?皇后に一生をかけて恩返しするため?

 


 李玉が日常茶飯事と言っていたが、紫禁城では確かにその歴史上で何度も落雷による火災で一部の建物が消失している。昔、南京生まれの知人が、北京の雷は音もすごくて怖くて眠れなかったと言ってた(うろ覚え)。
 瓔珞はおそらく、顔の利く繍坊に頼んで雷を引き寄せやすい?素材を使った窓紗を作ってもらい、裕太妃が雷に打たれるように仕組んだのでは。もしかしたらタイミングがずれたり、そもそも雷が落ちなかったかもしれないし、かなり大きな賭けだよなぁ…好大的胆子!