瓔珞迷<エイラク・ミイ>

瓔珞<エイラク>ファンの自己満足メモです。

『瓔珞』第2話・枇杷膏の秘密

要点・見どころ

1.瓔珞の本性 2.極悪な高貴妃

 

あらすじ

前半・・・無事に女官となった瓔珞だったが、嫉妬して敵視してくる仲間も多く、特に錦繍はしつこく悪態をつく。冷静だった瓔珞も堪忍袋の緒が切れ、生来の気性の激しさを露にして黙らせた。その夜、瓔珞は姉の棺をこじ開けるという禁忌を犯した日のことを思い出していた。病死したはずの姉の首にははっきりと絞殺された跡があったが、一族は決して認めようとしなかった。瓔珞は一族に縁を切られようとも、姉の仇を討つために女官となったのだった。

後半・・・瓔珞は張女官に姉のことを尋ねるが、遠回しに探るのをやめるよう諭される。食い下がろうとしたが玲瓏に水を差され、そのまま話をそらそうとする張女官に繍坊の外へ連れ出されてしまった。しかしそこで偶然、高貴妃を怒らせて人前で辱めを受ける怡嬪と、それを阻止しようとする愉貴人の姿を目撃する。張女官は関わらないのが身のためだと教えるが、瓔珞はいてもたってもいられず、高貴妃が愉貴人に飲まそうとした枇杷膏の秘密を明かそうとする。

 

登場人物

魏瓔珞
 母を亡くし、代わりに育ててくれた姉だけがかけがえのない存在だった。その姉が不審死を遂げ、真相を明かして犯人に復讐するという強い意志を持って女官となった。普段は冷静だが実はかなり激しい気性の持ち主で、しつこく絡んでくる錦繍に怒りを爆発させた。さらに頑固で理不尽なことが許せない性格のため、枇杷膏の秘密を明かして後宮の派閥争いに口を出したことを頑なに過ちと認めなかった。

 

魏瓔寧 Wei Yingning
 瓔珞の姉で母代わりだった。繍坊の女官として働いていたが、変わり果てた姿で瓔珞の元へ帰ってくる。その遺体には絞殺された痣があったが、一族から「不貞を働いたために自殺した」とみなされ、一族の墓に葬られることさえ許されなかった。

 卓越した刺繍の才能があり優秀な刺繍女官だったはずだが、名前の“寧”の字が高貴妃の本名と同じため改名しており、張女官も知らないと言う。

 

魏清泰 Wei Qingtai
 瓔珞、瓔寧の父親。瓔珞が瓔寧の棺をこじ開けて、姉は誰かに殺されたと主張すると、必死に否定して言いくるめようとした。瓔珞が犯人を捜すために後宮に入ると言い出すと、「一族に追い出されてしまう」と言って反対した。

 

錦繍
 瓔珞のことが気に食わず、しつこく悪態をつくが無視される。怒りのあまりに茶器に入った水で彼女の布団を濡らしたが、堪忍袋の緒が切れた瓔珞の凄みに負けて渋々謝った。その瓔珞が枇杷膏の件で罰を与えられると、これ見よがしにからかった。

 

吉祥
 すっかり瓔珞のことを慕い、寝床を隣にしようと誘った。錦繍と激しく争う瓔珞に謝るよう勧めたが、結局そのまま事を収めてしまった彼女に感心する。枇杷膏の件で罰を受ける瓔珞に駆け寄ろうとするが、玲瓏に止められてしまう。

 

玲瓏
 幼馴染の吉祥が瓔珞と仲良くなってしまったため、錦繍と隣合わせで眠ることに。しかし、彼女がしつこく瓔珞に喧嘩を売ろうとすると止めようとした。瓔珞が張女官と話しているところへ無邪気に割り込み、そのまま張女官から手伝いを頼まれると喜んだ。

 

方女官
 新人女官たちが醜い寝相をしていると叩き起こし、紫禁城では寝相にも決まりがあるのだと厳しく躾けた。私物の持ち込みを禁止し、瓔珞が隠し持っていた姉の遺灰をゴマかクルミかと疑って舐めてしまった。

 

張女官
 繍坊で長年働くベテラン女官。瓔珞に「魏瓔寧という人を知らないか」と尋ねられ、かすかに動揺したが知らないと答えた。また、その名前を口に出すのは高貴妃への不敬に値すると注意する。瓔珞が愉貴人と高貴妃の権力争いに巻き込まれないよう、丸一日跪く罰を与えたり、自害した怡嬪の姿を見せるなどしてきつく警告した。

 

怡嬪
 愉貴人とは姉妹のような間柄で、懐妊した彼女が高貴妃に狙われると皇后に助けを求めた。高貴妃が愉貴人に毒を飲まそうとしたと訴えるが、調べても毒は見つからず、逆に濡れ衣を着せられたと訴えられてしまう。皇后と愉貴人を守るため、ひとりで罪を背負って厳しい罰を受け、体面を保てず首を吊って自害してしまう。

 

愉貴人 珂里葉特阿妍 Yu Guiren Keliyete Ayan
 懐妊したため怡嬪に相談し、身を守るため仮病を使っていたが高貴妃に見抜かれてしまう。瓔珞の「枇杷の若葉には毒がある」という話を聞き、怡嬪を助けるため皇后の前でそれを話してくれと迫るが、張女官に止められてしまう。結局、怡嬪は自害し、そのショックで錯乱してしまった。

 

芳草 Fang cao
 愉貴人の侍女。高貴妃に狙われ、錯乱する主を必死に支えようとした。

 

高貴妃(高馨寧)
 怡嬪と愉貴人に騙されたと気づき、劉侍医を連れて愉貴人の元を訪れる。そしてわざと誤診させ、毒が含まれる枇杷膏を飲ませて堕胎させようとした。駆けつけた皇后がその薬を調べても毒は微弱なため検出されず、逆に窮地に追い詰める。挙句、ひとりで罪を背負おうとする怡嬪に容赦なく罰を与えて自害に追い込んだ。

 

芝蘭 Zhi lan
 高貴妃の侍女。人前で怡嬪を罵りながら頬を殴打するという罰を実行した。

 

富察皇后
 体調不良で臥せっていたが、「愉貴人を助けて欲しい」という怡嬪の声を聞きつけ、張院判を連れて駆けつける。高貴妃の事は疑っていたが、院判が毒ではないと判断をしたため万事休してしまう。この件でさらに体調を崩し、愉貴人が枇杷膏の真実を訴えに来たときは頭痛で寝込んでしまっていた。

 

明玉
 ただならぬ様子で長春宮を訪れた怡嬪に、「皇后は体調不良で、誰とも会わない」と面会を断った。その後、愉貴人がやってきたときも不愛想に追い返してしまう。

 

爾晴
 愉貴人の元へ向かう皇后に付き添った。万事休してもなお、高貴妃を阻もうとした皇后の腕を無言で掴んで制止した。

 

劉侍医
 高貴妃の命令で愉貴人の診察をする。本当は懐妊を隠すための仮病だったが「重い咳を患っている」と診断し、治療のため枇杷膏を飲ませようとした。

 

張院判
 劉侍医が用意した枇杷膏に毒が含まれているか、富察皇后の依頼で検査した。実際に口に含んで確かめたが、それが若葉で作られた枇杷膏であると見破れなかった。

 

乾隆帝
 瓔珞が“霊柏”を叩いているところを通りかかり、30回の杖刑に処すよう命じた。

 

李玉
 “霊柏”を叩く瓔珞を見つけ、「不届き者」と怒鳴りつけた。

 

メモ

太監
 宦官の長官こと。宦官の俗称として使われることもある。宦官は料理や掃除などの雑用から後宮の管理、皇帝のお世話など幅広い仕事を担う。生殖能力がないため子孫を残せず、出世できないまま高齢になって解雇されると頼れる家族もおらず、路頭に迷うことになるため皇帝や妃たち権力に媚びる人が多い。

 

瓔珞の姉の死
 瓔珞は病死と聞かされていたが、遺体には絞殺された痕があった。しかし、一族は「不貞を働いて後宮を追放され、自害した」として、一族の墓に葬ることも許さなかった。そのため古代中国では土葬が一般的だったが火葬され、瓔珞は遺灰を形見として紫禁城にも持ち込んだ?
 瓔珞に病死と言い聞かせたのは、彼女の性格的に納得しないだろうから?それとも一族の墓に入れてもらえるよう、父親が真実を隠した?でも瓔珞が棺を暴いて痣を見せつけたことで「自害した」という話に?

 

侍医と院判
 侍医は宮中専属の医者。院判は侍医が所属する“太医院”を運営管理する役職(責任者?)。御薬房は薬を処方する機関。

 

妃嬪の位
 皇后>(皇貴妃)>貴妃>妃>嬪>貴人>堂在>答応>宮女子

現段階をまとめると
 富察皇后>>高貴妃>嫻妃・純妃>怡嬪・嘉嬪>愉貴人

 

燕喜堂
 皇帝が生活する養心殿にある妃嬪たちが使う部屋。夜、高貴妃たち側室が集まり、乾隆帝からの夜伽の通知を待った。

 

避諱(きひ)
 古代中国では目上の人の本名を呼ぶことや、名前と同じ漢字を使用することは無礼だとされていた。そのため瓔寧も、高貴妃の本名・高馨寧と同じ寧の字を避けるため改名している。

 

枇杷
 枇杷の葉は古来から、咳止めや下痢止めなどの幅広い症状に効く漢方薬として重宝されていた。ただし種と未熟な葉には毒があり、大量に摂取すると中毒症状を起こす。瓔珞も幼少時、誤って種まで食べてしまい嘔吐や呼吸困難に陥った。その際、「医者でも薬にするとき、なぜ若葉は使わないか(毒があるから)まで知っている人はいない」とある人から聞いたと言う。
 含まれる毒は微量で、張院判にも見破ることができなかった。それでも胎児には影響があった?

 

彩雲
 太陽の近くを通りかかった雲が、虹色に見える現象。吉兆の前兆とも言われるほど美しく、珍しい。